クロゴケグモ(7)END
満を持して、デニスを自宅へ呼ぶ。
最初は色々と世間話などをしてみる。
そしてプロポーズ。
絶対に断らせないという気迫に満ちている。
その気迫を、自分への情熱と勘違いしたデニスは即座にOKした。
デニスの自宅は売却、子供には$20,000を持たせて独立させた。
ローズの所持金が、$1,222,956になった。
この計画がすべて終わったら、彼女は大豪邸を建てて引っ越すつもりだ。
結婚したので、一応ウフフはしておく。
すぐにあの世へ行ってしまうシムへの、せめてもの思い出に。
デニスはどうやらキレイ好きなようで、起きてからはひたすら掃除してる。
支払い額は$12,488。
ローズの財産からしたら、雀の涙のような額だ。
お腹が空いたデニスは自分で食事を作る。
出来立てをすぐに食べる。
ローズは食べなくても平気な身体なので、一緒に食事はしない。
ローズはヴァイオリンの練習をしている。
3番目の夫のヘクターが、その演奏を聴いてた。
そこへ1番目の夫のジャックが出てきて、会話してる。
自分達が死んだ時のことでも話してるんだろうか…(;^ω^)
デニスは疲れたようで眠ってる。
結婚してから1日を乗り切ったのは、デニスだけだ。
でもそれはローズの愛が深かったからではない。
ローズの企みによって生かされてるに過ぎない。
ジャックがサラダを作ってる。
そしておもむろに食べだした。
この世界のゴーストは食事もするし、トイレも使う(;^ω^)
死んだなら、そんなの必要なさそうなのに。
こっちではヘクターがBBQしてた…(;^ω^)
まったく、ゴースト達は食いしん坊だ。
ローズは庭の手入れをする。
この庭の植物達の方が、よほど夫よりも大切にされているな(;^ω^)
起きたデニスは、また自分で食事を作って食べる。
そしてまた掃除。
新妻の姿が見えないので、気晴らしにやってるようだ。
そして、デニスにお迎えが来た。
彼の寿命をローズは知ってた。
自分が死へと誘わなくとも、すぐにあの世へ行ってしまうと。
ローズは、5番目の夫を見送る。
後で疑われないように、一応涙は流しておく。
そして『クロゴケグモ』の実績をアンロックした。
デニスの骨壺も地下の墓所へ安置された。
遠くないうちに、ローズはこの家を引き払う。
夫達の骨壺はそのままに。
お墓が大好きなヴァンパイア辺りが、きっとこの家を買うだろう。
この後ローズが行くのは、誰も知らない土地だ。
そこでまた幾人かの夫を見送る。
彼女はそれを幾度も繰り返してきた。
それが不老不死を望んだ彼女に与えられた、呪いであり罰だ。
いつか完全にその心を失ってしまっても、彼女はその煉獄で生き続ける。
永遠に。
END
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